2018年06月

2018年06月25日 05:55

 
2018.7.1  
 植物の体は本当に良く出来ている。どこを切られても、折られても平然と生き続ける再生機能を備えた高等生物である。だからこそ植物は地球上のヒトを含むすべての動物の食料となる宿命にありながら、絶えることなく繁殖を続けている超進化した生物と言える。それだけに生息場所に大きな環境異変が生じるとDNAが俊敏に作動し子孫造りの行動を取る。

特にカリフラワーは、原産地が地中海にあり地中海温度帯を大きく下回ったりすると急きょ栄養生長を止め、生殖生長に切り替わり、子孫を残す方向に切り替えて花芽分化を発動させ花蕾を付けてしまう。栄養生長とは身体を造るための栄養を吸収し生長する期間であり、生殖生長とは子孫を残すための種子を作る期間を言う。本葉3-4枚のカリフラワーの稚苗でさえも低温に襲われると花蕾を付け子孫の継承に走り出す。このような稚苗にも遺伝子が組み込まれていることを知ると改めて種の継承の尊さを感じてしまう。

 山形山農場の4月の育苗期間中にその恐怖の低温が稚苗を襲う日が数日あった。その結果、生殖生長が始まり花芽分化にスイッチが入り定植前の5月上旬には1000株の苗の2株に花蕾が形成されていた。大丈夫であって欲しいと願いながら残った苗を定植し見ると1週間後には殆どの苗に小さな花蕾が付き始めている。本来ならば定植後70日で真っ白な花蕾を持つカリフラワーに育ちコリコリの歯触りが美味しい野菜になっているはずが、5℃以下の気温が5日あっただけで、まだ幼いカリフラワーが将来の寒さに危機を感じとり花蕾を付けたのである。

 植物とは誠に生育環境に用心深く、水と酸素と温度の3点がマッチしない限りガンとして発芽はしないという。それに低温に対しても過敏過ぎるほどのセンサーを持っている。そんなことで野菜の栽培には原産地をいつも気に留めながら種子を選び、種を蒔き、定植、管理、全てに気配りしていた積りだったが、何年も作り続けたカリフラワーがこんなにも用心深くデリケートなDNAを持った野菜であったとは、わが人生をふり返りながら『種の継承の重み』を考えさせられた。
 サムサノナツハオロオロアルキ 賢治
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2018年06月03日 16:54

2018.6.1  子孫を残せない野菜を食べ・種子法まで廃止に

 遺伝の法則の応用が進み野菜の多くは良い子孫を残せない不自然な作物に変えられてしまった。そんな野菜を毎日食べ続けていいのだろうか。いわゆるF1作物の開発である。主要野菜の殆どはF1作物になり、種子を採取し翌年蒔いてもメンデルの分離の法則が作用し色も形も不揃いなものになってしまう。従って農家は毎年種を買より仕方のない農業になった。F1とは一代雑種,フィリアル ワンの意味で最初の子供にだけしか正常に働かない遺伝子の特性を利用したワンチャンス種子のこと、でもF1野菜は美味しい、しかも耐病性に優れ色も形も良く市場性に優れ消費者から喜ばれ、農家は好んでF1種子を栽培する。こちらの心はどうもスッキリしない。

 ところが、それにも増して心配なことが起った。今春4月、日本政府は1952年の食糧難時代に制定した種子法『主食のコメや麦、大豆など、国民の命と健康を守る主要作物は国が責任をもって種子を管理する役割』を法制化した種子法をいともたやすく廃止した。何のためだろうか。私たちの命と健康は種子法によって守られ、日本で開発した美味しいコメや麦、大豆などは種子法のお陰で遺伝子組み換えもされずに安心して食べられた。  

それが強引に廃止した。なぜだろう。これで多国籍の種子会社はせきを切ったように遺伝子組み換え作業を始めるハズ、遺伝子組み換えされた種子はやがて国際特許法で保護され、その企業は日本のコメや大豆や麦の種子を独占することにつながる。従って農家は日本人の主食のコメが自由に栽培出来ない状況に追い込まれる可能性もある。コメの生産量は種子会社に牛耳られ、米価は市場原理で跳ね上がり生活も健康も大きく変りそうだ。

現に世界の70%の大豆は遺伝子組み換えされた種子で栽培されているらしい。モンサントの巧妙な手口が成功しているのを見ると、日本のコメや大豆までがその二の舞を踏み、私たちの食卓にあがるコメ製品や大豆製品のすべてが、やがて遺伝子組み換え食品になっても不思議ではない。まさに16世紀、グレシャムは惡貨が良貨を駆逐する。やってはいけないと警鐘を鳴らした法則に照らすと、自然界に存在しない遺伝子組み換え食糧を毎日食べ続けて、50年後、60年後の日本人の健康は一体どう変わってしまうのか心配でならない。取り越し苦労であればいいのだが。

★ご参考まで→メンデルの分離の法則→子同士を掛け合わせると孫は色や形質がバラバラになる。
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